はじめに・・・今回のこの水晶らしき?インタリオ彫刻(カメオが浮かし彫りなのに対してこの様な透かし彫りをインタリオと言います)、ガラス製です。くれぐれもご注意、ご了承下さい。
こう云う紛い物がこのヤフーオークションでも多々出品されていますので、その注意喚起の意味を込めて、絶対に落札頂かない金額で出品展示させて頂きたいと思います。
この水晶系に限らず、色々な石が、鑑別、ソーティングなしで無責任に出品されていたり、とうとう ”***鑑別機関対応” などと表記して販売しているものまで出て来ました。この
”***鑑別機関対応” と云う表現、考えてみて下さい・・・、その石にその鑑別機関のソーティングなり鑑別書が付いているのではなく、ご希望ならその鑑別機関のソーティングなり鑑別書をお取りします、と云う事なのですが問題なのはあくまでもその鑑別機関でソーティングなり鑑別書を取る事は出来るのですが(それはどこの鑑別機関であっても当たり前の事です)、その石の出品表記と同じ結果が出ます、と云う保証をしていない事です。違った結果が出た場合、返品・キャンセルはもちろん、そのソーティングなり、鑑別書の作成料金まで含めて、保証してもらえるのかの確認をしておくべきでしょう。
つぎに、私どもが何点か出品しています”完全分析鑑別済・無色水晶”の出品説明を以下に再掲させて頂きます・・・・・
何のインクルージョン(内包物)も無い、見事にクリーン
な大きいサイズの無色
水晶
に透かし彫り彫刻(浮かし彫りがカメオなのに対し、こう云う透かし彫りはインタリオと呼ばれます)がなされた無色水晶のインタリオ逸品です
。
こう云う無色の水晶は鑑別書ではロッククリスタルと表記されます。
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カラット、
***
x
***
x厚み
***
mm
代金
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円からのスタートとなります。
何のインクルージョンも無い、と先に書きましたが、実はそれが一番怖い事なのです。と言うのも、何のインクルージョンも見られない=合成水晶である可能性がとても高くなるのです。ヒドイ場合にはガラスであったりします。
しかも
、実は水晶の天然と合成の鑑別では、この無色水晶の鑑別が最も難しく、この様に何のインクルージョンも見られない様な時は、FTIR・赤外分光分析
、あるいは偏光検査でブリュースターフリンジを確認する
しかその
鑑別
の手段は有りません。
この偏光検査でブリュースターフリンジを確認すると云うのは、無色水晶では見つからないものも多いので、最終的には現在の鑑別ではFTIR分析を行うのが鑑別手段となっています。
今回の水晶は幸いなことにたまたまブリュースターフリンジの確認が出来ました。
これで何のインクルージョンもなくても、確実に天然と言える訳です。
(そう考えますと、現在たくさん流通している水晶のブレスレットやネックレスなど、ほとんどがFTIR分析を受けずに売られていますが合成水晶やガラスであったなら本当にパワーも何もあったものでは有りませんね。
時には、まとめて入荷した石を抜き取って一石だけ分析してだいじょうぶでしたから、他のものもだいじょうぶです、などとして売られていたりしますが・・これは別に無色水晶だけに限らず他の色んな宝石でその様なバカな理屈で販売している業者さんがいる様ですが、それは鑑別、分析とは言いません。たまたまその石が運が良かっただけの事なのです。
)
そんな訳で、こう云う無色水晶でクリーンなものは、必ずその一石一石にFTIR・赤外分光分析、あるいはブリュースターフリンジによる鑑別がなされたものかの確認が必要です。