「リムは、トランペットの17C4と同等で、持ち替えが容易。大きなリム内径を好むオーケストラ奏者に向く。」
と解説されています。
現在ヤマハからはフリューゲルホルンのマウスピースのスタンダードシリーズでは、
「11F4」「13F4」「14F4」「16F4」「17F4」
の5種類が発売されています。
他にカスタムシリーズの「14F4-GP」、シグネチャーモデルで「ピエール・デュト」「エリック・ミヤシロ」「ボビー・シュー」のフリューゲルホルンマウスピースもあります。
「17F4」のリム内径はV.バックの1C〜1-1/2Cくらいの大きさです。
フリューゲルホルンは中低音域の柔らかくふくよかな響きが最も魅力的なので、やや大きめのリムサイズは扱いやすく良いサウンドが得やすいです。
日頃使っているトランペットマウスピースよりも、フリューゲルホルンでは少し大きめのサイズのマウスピースを好んで使う奏者も多いです。
ややフラット気味な形状のリムで、リムからカップにかけて適度なエッジが入っています。
高音域などで唇に少しプレスした時にちょうどよく引っかかる感じで、長いフレーズや弱音量でもアンブシュアが安定して吹きやすいです。
リム内径17.22mmですが、フラット気味な形状ということもあって唇に当ててみるとさほど大きくは感じません。
V.バックの3C〜1Cあたりを使っている方でしたら、違和感なく演奏できると思います。
唇の操作が窮屈でなく、どの音域も吹きやすい素晴らしいリムになっていて音量も得られます。
カップはフリューゲルホルンとしてはちょうど良い深さで、Vカップ形状なので明るすぎない柔らかくメローな音色が魅力的です。
カップ内の容積も確保されていて、豊かな音色と高音域の出しやすさも兼ね備えています。
4.50mmのボア(スロート)は、ふくよかで適度に芯のある魅力的な音色が得られます。
ボア(スロート)が広すぎるマウスピースはややもすると「ボーーッ」とした品のない音色になりがちで、息も取られるのでフレーズがブツ切れになりやすく、体の小さい中高生や女性奏者には特に吹きづらくなることが多いです。
この「17F4」は息を取られすぎないので、吹きやすく感じる方が多いと思います。
バックボアもイントネーション(音程)や全体のバランスが考えられた形状で、シャンク先端は薄めで非常に繊細に仕上げられてます。